Toaru塾講師 〜行政書士試験 独学合格応援〜

行政書士試験の勉強方法を配信していきます。

平成26年問30 選択肢1 民法⑤ 担保物権 抵当権

平成26年問30 選択肢1 民法 担保物権 抵当権

 

*こちらは「Toaru塾」で実施されている一問一答の解説部分です。興味があるひとはTwitterからDM下さい。

 

➡ https://twitter.com/toaru_jukukoshi 

 

*問題

対抗要件を備えた抵当権者は、物上代位の目的債権が譲渡され、譲受人が第三者に対する対抗要件を備えた後であっても、第三債務者がその譲受人に対して弁済する前であれば、自ら目的債権を差し押さえて物上代位権を行使することができる。

 

*解説

 

1.図をかけるように!

 

(1)書いてみよう!

 

まず目指すべきなのは、問題文を図で書けるようになることです。

初学者はここまで完ぺきにできればとりあえずOKって感じです。

 

一応、Toaruも書いてみました。

こんな感じ。

 

 

f:id:toaru0jukukoshi:20200301171945j:image

 

どうですか、書けましたでしょうか?

 

ここが難しいです。また質問あれば気軽に聞いてください。

 

(2)目的債権

 

まず「目的債権」ってどれ?って質問をよく受けます。

 

これは、「上代位の目的となっている債権」って解釈すると分かりやすいかなと思います。

 

 

Aは、BがCに持っている債権に物上代位したいはずですので、この債権が目的債権です。

 

(3)譲受人

 

次に、「譲受人」も難しいです。

 

これは図では「D」です。つまり、「債権を譲り受けた人」です。

 

債権譲渡のところで図を間違えちゃう受験生が多いです。

 

債権譲渡とは、

 

債権の主体が変わること

 

と覚えましょう。

 

 

例えば、AがBに100万円の金銭債権を持っている場合を考えましょう。

 

この場合、

 

「A」は「B」に「100万円」を請求できます

 

この「A」が例えば「C」など違う人に変わる制度を「債権譲渡」と言います。

 

なので、図を書くときは、矢印のスタートが変わると考えると分かりやすいかなと思います。

 

2.民法304条

 

(1)372条の読み方

 

さて。

 

この問題のポイントは民法304条と372条です。

 

‐‐‐‐‐

民法304条1項
先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。ただし、先取特権者は、その払い渡し又は引渡しの前に差し押さえをしなければならない。

民法372条

296条、304条及び351条の規定は、抵当権について準用する。

‐‐‐‐‐

 

このように、372条は304条を準用しているので、304条の「先取特権」は「抵当権」と読み替えます。

 

 

抵当権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。ただし、抵当権者は、その払い渡し又は引渡しの前に差し押さえをしなければならない。

 

 

こんな感じです。 

 

(2)問題意識

 

それで何が問題かというと、

 

抵当権者は、その払い渡し又は引渡しの前に差し押さえをしなければならない。

 

ここです。

 

問題文をみると、

 

対抗要件を備えた抵当権者は、「*1」、自ら目的債権を差し押さえて物上代位権を行使することができる。

 

 

とあります。

 

条文によると、「払い渡しや引渡しの前」に差し押さえをすれば、物上代位権を行使できると読めますね(ここが「ん?」となる受験生はすぐに質問して下さいね。)。

 

 

 つまり、

 

問題文の「*1」の記載が「払い渡しまたは引渡し」といえるなら、「*1」が終わってしまった今では、もう「払い渡しや引渡し前とは言えない」ので、今更、物上代位権を行使できないことになりますね。

 

(3)判例

 

さて、「*1」は「払い渡しまたは引渡し」と言えるのでしょうか?

 

これについて判例は、「民法304条1項の『払渡し又は引渡』には債権譲渡は含まれず、抵当権者は、物上代位の目的債権が譲渡され第三者に対する対抗要件が備えられた後においても、自ら目的債権を差し押さえて物上代位権を行使することができるものと解するのが相当である」としている(最判平成10年1月30日

 

ここはとりあえず暗記しましょう。

 

「*1」は「払渡し又は引渡し」には含まれません。

 

そう暗記して下さい。

 

*答え

 

正しい

最判平成10年1月30日

 

*補足

 

さて、こちらを今回の問題と比較してみてください。

 

(同年 同問題 選択肢3)

 

動産売買の先取特権に基づく物上代位につき、動産の買主が第三取得者に対して有する転売代金債権が譲渡され、譲受人が第三者に対する対抗要件を備えた場合であっても、当該動産の元来の売主は、第三取得者がその譲受人に転売代金を弁済していない限り、当該転売代金債権を差し押さえて物上代位権を行使することができる。

 

*解説動画

https://youtu.be/1BSbsZcHtrA 

 

*こちらは「Toaru塾」で実施されている一問一答の解説部分です。興味があるひとはTwitterからDM下さい。

 

➡ https://twitter.com/toaru_jukukoshi 

 

 

*塾生は「この二つの判例の違い」が何かを考えてみて、自分なりの考え方が見つかればラインください。