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民法記述(平成23年(2011年)問-46

 

 

 

平成23年民法記述式、問46

 

問題


作家Yに雇用されている秘書Aは、 Y名義で5万円以下のYの日用品を購入する権限しか付与されてい なかったが、 Yに無断でXからYのために50万円相当の事務機器を購入した。 しかし、Xは、 Aに事務機器を購入する権限があるものと信じて取引をし、 Yに代金の支払いを請求したところ、Yはその支払いを拒絶した。 このようなYの支払い拒絶を不当と考えたXは、Yに対して、 支払いの請求、およびそれに代わる請求について検討した。 この場合において、Xは、どのような根拠に基づき、 いかなる請求をすればよいか。「Xは、Yに対して、」に続けて、 考えられる請求内容を二つ、40字程度で記述しなさい。

 

(以下、私が皆様から頂いた解答内容を踏まえ、 オリジナルで作成した解説です。 今日の午前中から午後にかけて内容を改定しました)

 

この問題を見て難しいと感じられた方は多いかもしれません。 多分、 民法のどの条文を適用すればよいか判断に迷われたと思います。

 

(1)記述問題で最初にやることは、 問われている内容を正確に把握すること。 今回問われているのは以下2点です。

 

Xは、Yに対して
(1-a)どのような根拠に基づき
(1-b)いかなる請求をすればよいか( 請求内容を2つ書きなさい)

 

(2)解答文章の流れは、問題文の流れに忠実にすると、 次のようになります。

 

*Xは、Yに対して(1-a 根拠)に基づき(1-b)を請求するか、(1-a根拠) に基づき(1-b)を請求する。

 

皆様の中には『(1-a)の根拠は何故2つなのですか?』 と思われた方もいると思います。 もし私がこの疑問に対する解説をカットすれば、 オープンチャットがレスの嵐になりトラフィックが1日数百に達す ると思いますので説明します。 ヒントは問題文から引用した以下です。

 

『Xは、Yに対して、支払いの請求、 およびそれに代わる請求について検討した』
『Xは、どのような根拠に基づき、いかなる請求をすればよいか』

『考えられる請求内容を二つ』

 

これら2つの問題文から、【請求内容を2つ書きなさい】→【 請求する根拠も、内容ごとにあるから、2つ】と、 問題を素直に読み解けるかが解答の方向性(正解かどうか) を左右する1つの要素と思います。

 

(3)事例を正しく解決するための条文や判例を選択する。

根拠が2つある、これはつまり、【 根拠となる民法の条文が2つある】ということになります。 具体的に何と何か?答えを導くヒントは問題文の中にあります。。

 

■作家Yに雇用されている秘書Aは、 Y名義で5万円以下のYの日用品を購入する権限しか付与されてい なかったが、 Yに無断でXからYのために50万円相当の事務機器を購入した。 しかし、Xは、 Aに事務機器を購入する権限があるものと信じて取引をし、 Yに代金の支払いを請求したところ、Yはその支払いを拒絶した。

 

問題文から読み取れるのは、以下(3-a)から(3-d)、 矢印部分(→)は(3-a)から(3-d) を通じて読み取れることです。

 

(3-a)作家Yに雇用されている秘書Aは雇い主の作家Yから、 5万円以下のYの日用品を購入する権限しか付与されているにも関 わらず、Yに無断でX(事務機器販売会社?) から50万円相当の事務機器を買ってしまった。


(3-b)Xは、秘書Aは購入する権限があるものと信じていた。 (実際は無かった)


(3-c)Xは雇い主の作家Yに代金支払いを請求したが、 Yは支払いを拒絶した。


(3-d)このようなYの支払い拒絶を不当と考えたXは、 Yに対して、支払いの請求、 およびそれに代わる請求について検討した。

→秘書AがYの代理人として行った行為は、民法113条( 無権代理)にあたる。(条文は基本書か六法を参照)

→かつ、民法110条(権限外の行為の表見代理)にも該当する。 (条文は基本書か六法を参照)

 

110条(権限外の行為の表見代理)の成立要件(以下) を全て満たしている→効果は作家Yに帰属する。

 

①基本代理権があること、
②代理人が権限外の行為をしたこと、
③相手は権限があると信じべき正当な理由があること


(③について、相手方Xが信じたと問題文にあるので、ここでは③ は満たしている、と考えた方が賢明と思います)

 

→XはYに対し支払の請求、 およびそれに代わる請求について検討した。


 言い換えれば、事務機器販売会社のXは、 作家Yに対し履行の請求(支払の請求)、または、 履行の請求に代わるものを考えている。


→問題文『作家Yに雇用されている秘書A』から、 履行の請求に代わるものとして、『使用者責任(損害賠償責任) を問いたい』、


 これがXの真意です。(Xは無権代理の責任、 および追認を考えているのではない。)

 

 民法715条(使用者等の責任)詳しくは基本書、 または六法を参照ください。

→715条の成立要件(詳しくは基本書を各自参照ください)
 ①使用関係が存在すること
 ②事業の執行についてなされたものであること
 ③第三者に損害を加えたこと
 ④民法709条の不法行為の成立要件を満たすこと

①、②、③を満たしている。(④は問題文から読み取れない)

 

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(補足)表見代理とは?

 

本人の代わりに行った人に代理権がなかった場合でも本人に効果が 生じること。
原則:代理権がない→無権代理→本人に効果は生じません
例外:本人に落ち度があり、かつ、 相手が何も知らず落ち度も無ければ、 相手方を保護することが望ましい。そこで認められたのが、 表見代理です。


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(4)今までの解説から、前述の(2) に当てはめて解答を作成すると、以下の通り。

 

*Xは、Yに対して(1-a 根拠)に基づき(1-b)を請求するか、(1-a根拠) に基づき(1-b)を請求する。

 

<解答例>
(Xは、Yに対して) 権限外の表見代理に基づき代金支払の請求をするか、 使用者責任に基づき損害賠償請求をする。(43字)

 

 

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