Toaru塾講師 〜行政書士試験 独学合格応援〜

行政書士試験の勉強方法を配信していきます。

行政書士試験 民法 行政法 即時取得 審査請求

 

 


問1

 

Aの指輪が、Bによって盗まれ、Bから、事情を知らない宝石店Cに売却された。Dは、宝石店Cからその指輪を 50 万円で購入してその引渡しを受けたが、Dもまたそのような
事情について善意であり、かつ無過失であった。盗難の時から1年6 か月後、Aは、盗まれた指輪がDのもとにあることを知り、同指輪をDから取り戻したいと思っている。この場合、Aは、Dに対し指輪の返還を請求することができるか否かについて、必要な、または関係する要件に言及して、40字程度で記述しなさい。

 


問2

甲土地において、第1順位でAの抵当権が、第2順位でBの不動産売買の先取特権が、第3順位でCの不動産保存の先取特権が登記されている。甲土地の競売が実行された場合、A、BおよびCの優先順位はどうなるかについて民法の規定に照らし、40 字程度で記述しなさい。

 

 

問3

A市建築主事は、Bに対して、建築基準法を根拠に建築確認処分(「処分」という。)を行った。近隣住民Cは、処分のあったことを知った日から1年が経過した後、処分が建築基準法に違反しているとして「処分を取り消す。」との裁決を求めて審査請求を行った(「審査請求」という)。Cは審査請求をいつでも行うことができたにもかかわらず処分のあったことを知った日から1年が経過していた場合、審査請求はどのような理由により、どのような裁決が行われるか。また、審査請求の申立先はどこか。40字程度で記述しなさい。

なお、審査請求の申立先については、審査請求の対象となる処分が建築基準法の規定する処分である場合にはA市建築審査会(「建築審査会」という。)、都市計画法の規定する処分である場合にはA市開発審査会(「開発審査会」という。)とする。

 

 

 

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回答

 

問1

 

解答例、1

Aは、盗難の時から2年間、Dが支払った代価を弁償して、Dに対し指輪の返還を請求できる。

 

解答例、2

Aは、6ヵ月以内にDに50万円を支払って、所有権に基づき、指輪の返還を請求することができる。


解説

 

本問では、盗品たる動産の即時取得(民法192条)がなされた場合の、所有者による盗品
の回復に関する条文知識が問われている。

 


民法193条は、占有物が盗品又は遺失物であるときは、被害者又は遺失者は、盗難又は
失の時から2年間、占有者に対してその物の回復を請求することができる旨を定めている。本問において、Bによる盗難の時から1年6か月しか経過しておらず、Dは善意で宝石店
いう商人Cから宝石を買い受けていることから、AはDに対して、代価を弁償して指輪の返還を請求することができる(民法193条・194条)。以上より、解答例のような解答となる。

 

問、2

 

解答例

不動産保存の先取り特権は抵当権及び不動産売買の先取特権に優先するため、C、A、Bの順となる。

 

解説

民法177条は、不動産に関する物件の得喪及び変更は、不動産登記法…その他の登記に関する法律の定めるところに従い、その登記をしなければ、第三者に対抗することができない。」と規定している。

 

不動産における担保物権の優先順位は原則として登記の先後で決することになる。本文に当てはまれば甲土地の登記をした順序であるA、B、Cの順に優先順位を有することになりそうである。

 

しかし、民法339条は、「前2条の規定に従って登記をした先取特権は、抵当権に先立って行使するとができる。」と規定している。

 

前2条とは、不動産保在(民法337条)及び不動産工事(民法338条)の先取特権である。

 

これは、その債権が目的不動産を改良するために生じたものであり、抵当権者もまたその利益を受けるものだからであるとされる。

 

そして、民法339条の規定は、不動産保有及び不動産工事先取特権が対象であり、不動産売買の先取特権は対象とはなっていない。

 

したがって、不動産保存の先取特権者であるCは抵当権者Aに優先し不動産売買の先取特権者Bは、抵当権者Aには優先しない。

 

そして、同一の不動産について特別の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、①不動産の保存、②不動産の工事、③不動産の売買の順となる(民法331条1項、325条)。

 

したがって、甲土地の優先順位は、不動産保存の先取特権者C、抵当権者A、不動童売買の先取特権者Bの順となり、解答例のように記載する。

 


問、3


解答例

審査請求期感謝の経過を理由に、却下の裁決が行われる。審査請求の申し立て先は、建築審査会となる。

 

解説

 まず、審査請求に対しての裁決につきどのような理由が存在するか。行政不服審査法18条1項本文は、「処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して3月(中略)を経過したときは、することができない。」と定める。

 

また、同項ただし書きは、「正当な理由」がある場合に審査請求期間が経過しても審査請求をすることができるとする。


 本件では、Bが処分のあったことを知った日から1年間が経過しているから、「処分があったことを知った日の翌日から3月…を経過したとき」(行政不服審査法18条1項本文)に当
たる。

 

また、Cは審査請求をいつでも行うことができた以上、「正当な理由」(同項ただし
書)はない。したがって、審査請求期間が経過したという理由が存在する。

 

次に、審査請求期間を経過した場合に、どのような裁決がされることになるか。ここで、行政不服審査法45条1項は、「処分についての審査請求が法定の期間経過後にされたものである場合その他不適法である場合には、審査庁は、裁決で、当該審査請求を却下する」と規定している。

 

本件では、処分について審査請求期間が経過している。したがって、本件審査請求については、審査請求期間の経過を理由として、却下の裁決が行われる。

 

そして、審査請求の手続についてみると、建築基準法94条1項は、「建築基準法令の規定による特定行政庁、建築主事…の処分…についての審査請求は、行政不服審査法第4条第1号に規定する処分庁又は不作為庁が、…建築主事…である場合にあつては当該市町村又は都道府県の建築審査会に、…対してするものとする。」と規定している(行政不服審査法4条柱書参照)。

 

本件では、A市建築主事は、Bに対して、建築基準法を根拠に処分を行った。そのため、審査請求の対象となる処分が建築基準法の規定する処分である場合といえる。

 

そうすると、審杳査精求の申立先は、建築審査会となる。以上より、上述の解答例となる。

 

 

 

 

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